2022-08-28

Moulton AM-GT Mk1(willow green) キングピン修理&オーバーホール - part.3(コンポーネント編〜完成)

AM-GT Mk1 キングピン修理とオーバーホールPart.1Part.2の続きです。
Dura-Ace 7700の9速ハブです。

 分解して綺麗に洗浄します。

リアハブの玉押しは、摩耗がかなり進んでいました。
研磨をしてみるものの玉のアタリが悪く、新しい玉押しに交換しても同じ症状。
フリーボディを同時期に発売されていたモデルに交換してみると玉のアタリが良くなりました。
フリーボディを新品に交換したいところでしたが、年数が経ち過ぎているのでシマノにも在庫がなく、ひとまず左右の玉押しだけ交換して組み立てました。
分解前より転がり抵抗は随分と改善されましたが、
今後のことも考えて同じ年代のハブを探すご依頼をいただきました。

リアハブと同様にフロントハブの玉押しも摩耗していました。
研磨して再使用しましたが、基本的にはあまり研磨はしない方がいいですね。
シマノ社にはこれまでも玉押しに関して様々な質問していますが、
この玉押しの角度がとても重要だそうです。
フロントも消耗品が入手できないので、納車後もハブ本体を探すことになりました。

ヘッドセットも分解・洗浄してグリスアップをします。

リアディレイラーも全分解です。
分解していくとその当時のメーカーのこだわりを強く感じとれますね。

ブレーキも分解・洗浄してグリスアップします。

フレームも磨き上げて完全復活です。
今回、フロントのトリプルからダブルギヤに変更しました。
今までトリプルギヤでいろんなところを走って来られたそうですが、
歳も重ねてきたので、以前ほど峠を登ることがなくなってきたそうです。
「次の10年後はフラットハンドルにして内装3段ぐらいで軽く流す感じにしたい」
とおっしゃていました。
年齢や環境が変化していうようにモールトンも変化させていくっていいですね。
幾通りも変化できるモールトンだからこその楽しみですね。

このモールトンは完成後、東京都まで発送いたしました。