2025-10-15

グランボア ランドナー (競輪ビルダー イリベ製)


グランボア ランドナー

美品の中古ランドナーが入荷したのでご紹介します。
今は亡き伝説のビルダー、入部 正記さん作のランドナーです。

随所にイリベイズムを感じる美しい自転車で、細工のひとつひとつにため息が出ます。
日東のステンレス製ボトルケージの生みの親でもあるイリベさんですが、
元祖イリベ製のボトルケージも装備されています。

トップチューブ長(C-C)545mm程、シートチューブ長(C-C)530mm程
(既製品ではないサイズなので、少し誤差があると思います。)

走行距離は、20km程。
現状販売で価格はお問い合わせください。

誇らしげなIRIBEとGrand Boisのデカール

極限まで薄く削られたハンガーラグ

美しいコンチネンタルカットラグにメッキ

フォーククラウン
フォークには細いゴールドの線引きが施されています。

美しい曲げのフロントフォーク

巻きのシートステー

メッキにゴールドの縁取りが入っています。

ケーブル内装工作

前後キャリアもIRIBE特製

フロントキャリア

キャリアのエンドにもIRIBEの刻印
既製品でないことが分かります。

フロントには専用ライトが備え付けられています。

特製ブレーキアウター受けにもIRIBEの刻印
随所にIRIBE魂を感じます。

ステムもIRIBE製

なんとも美しいハンドルステムです。

ステムキャップまでも手作り。
キャップが取れにくいように中にはOリングまで入っています。

フロントバックが脱着できる専用アダプターもIRIBE製

なんと言ってもこのイリベ特製ドリンクゲージです。
細工が本当に細かくて痺れます。

ボトルが脱着しやすいようにバネが入っています。
同じデザインの日東製にこのバネはありません。
手間のコストが掛かりすぎますもんね。

変速系は今では手に入らないCampagnolo 10s ケンタウルで構成されています。

クランクはルネエルスです。

ジルベルソーのレザーサドル。

何から何まで手作りで仕上げられた美しい一台です。
キャリア、ステム、ドリンクケージにはじまって細部のパーツまで
入部さんの魂が注がれています。

このランドナーを製作された(故)入部さんとは面識があり、
二度ほどMoku2+4にも来店いただきました。

ある日突然、
「モールトンを趣味で少しづつ修理しようと思っているのでパーツを分けてもらえますか」と電話がかかってきて、その時にいろいろとお話しさせていただきました。
気さくで穏やかな優しい職人さんという印象でした。

12〜3年前に刊行された自転車ビルダーを取り扱った本の入部さんの記事には
「美しいのが好きやなんや。極上を作りたい」と書かれてありました。
飾っているだけでも様になる自転車。
作り手を想像させる自転車です。