グランボア ランドナー
美品の中古ランドナーが入荷したのでご紹介します。
今は亡き伝説のビルダー、入部 正記さん作のランドナーです。
随所にイリベイズムを感じる美しい自転車で、細工のひとつひとつにため息が出ます。
日東のステンレス製ボトルケージの生みの親でもあるイリベさんですが、
元祖イリベ製のボトルケージも装備されています。
(既製品ではないサイズなので、少し誤差があると思います。)
走行距離は、20km程。
極限まで薄く削られたハンガーラグ
美しいコンチネンタルカットラグにメッキ
フォーククラウン
フォークには細いゴールドの線引きが施されています。
フロントバックが脱着できる専用アダプターもIRIBE製
なんと言ってもこのイリベ特製ドリンクゲージです。
細工が本当に細かくて痺れます。
ボトルが脱着しやすいようにバネが入っています。
同じデザインの日東製にこのバネはありません。
手間のコストが掛かりすぎますもんね。
ジルベルソーのレザーサドル。
何から何まで手作りで仕上げられた美しい一台です。
キャリア、ステム、ドリンクケージにはじまって細部のパーツまで
入部さんの魂が注がれています。
このランドナーを製作された(故)入部さんとは面識があり、
二度ほどMoku2+4にも来店いただきました。
ある日突然、
「モールトンを趣味で少しづつ修理しようと思っているのでパーツを分けてもらえますか」と電話がかかってきて、その時にいろいろとお話しさせていただきました。
気さくで穏やかな優しい職人さんという印象でした。
12〜3年前に刊行された自転車ビルダーを取り扱った本の入部さんの記事には
「美しいのが好きやなんや。極上を作りたい」と書かれてありました。
飾っているだけでも様になる自転車。
作り手を想像させる自転車です。