2024-10-20

モールトンで日帰り輪行の旅 滋賀県・湖北地方 (2023年12月8日)

昨年12月初旬に行った日帰り輪行の様子です。
随分前のことですがblogに残しておこうと思います。

2023年11月下旬に一人でふらりと滋賀県北部の琵琶湖沿いをサイクリングしてきたのですが、その時は滋賀県高島市までクルマで向かって、それがとても気持ち良かったので今回は輪行でサイクリングしてきました。

なんとなく作成したサイクリングルートは、JR木ノ本駅から→海津大崎→JR近江今津駅です。



07:10 気温4℃ 京都駅八条口に到着。モールトンを収納して新幹線の切符を購入します。
07:33 JR東海道新幹線に乗車。米原駅へ向かいます。

08:03 新幹線から在来線の米原駅ホームへ移動してきました。
新幹線の改札口からJR北陸本線のホームまではそれほど離れていなかったので良かったです。ちょうどホームに電車が入ってきたところでした。

米原駅から木ノ本駅まで30分ほど乗車します。
平日の朝だったので先頭車両付近は学生さんで賑わってました。

08:36 JR北陸本線 木ノ本駅到着。

09:10 気温7℃
モールトンを組み立てて、いざスタート。
お天気も良く自転車日和です。


9:30 明音山 千手堂
賤ヶ岳トンネルの前に気になる御堂を見つけたのでお参りします。


本日、唯一の上り坂です。
2005年に開催されたモールトンサミット京都&琵琶湖でも走ったコースです。
あの頃は長くてキツい上り坂だった印象がありましたが、懐かしいですね。

煉瓦造りが美しい賤ヶ岳トンネル
1927年に竣工され今も現役で活躍しています。
麓に現道があるのでこの旧道トンネルには車の往来がほとんどありません。

何と書いてあるか分からず...。

趣のあるトンネルです。モールトンサミット当日もここで写真を撮ったのを覚えています。
本当に懐かしいですね。

賤ヶ岳トンネルを抜けて下ってくると琵琶湖沿いに出てきます。

10:00
道の駅 あぢかまの里に到着。

10:30
早めの昼食。
輪行は全身運動なのでとにかくお腹が減ります。
朝も早かったのでこのタイミングでもお腹が減ってました。

左:琵琶湖名物 ふな寿し茶漬けのセット
右:さば寿しときつね蕎麦のセット

好みが分かれる鮒寿しをお茶漬けにしたバージョン。
思いのほかクセも少なく食べやすかったです。


道の駅 あぢかまの里には地元の特産品がたくさんあります。
テンション爆上がりの湖魚コーナー。
琵琶湖の希少な固有種天然ビワマスに子持ちの鯉の旨煮、琵琶湖の天然しじみ等々、たくさん並んでいました。
この日は輪行だったので買いたい衝動を押し殺してサイクリングを楽しみましたが、どうしても気になって翌週にクルマでビワマスを買いに行きました。
活〆された一尾は塩焼きに。皮が柔らかくて臭みも一切なし、お造り用のビワマスは、半分はカルパッチョに、もう半分はお造りにして食べましたが、お造りに軍配が上がりました。程よい脂にお醤油がめちゃめちゃ合う!
その後も何度かあぢかまの里へ行きましたが、天然ビワマスが店頭に並んでいたのは輪行した日と、その翌週だけだったので店頭で見つけたら是非♪
輪行だったら諦めなければいけませんが一応ご紹介まで。

これより先には立ち寄れるカフェやコンビニがないので、どこか湖岸沿いで休憩しようと栗大福とおまんじゅうを買いましたが、二つも買い過ぎた...。

11:30 1時間ほど道の駅でゆっくりしてサイクリングに戻ります。

12:00 ピーナッツせんべい みつとし本舗
のんびり琵琶湖沿いの集落を走っていたら気になる看板を発見!
一度通り過ぎたんですが、Uターンして立ち寄りました。

風情のある素敵なお店です。
あとから調べてみたら、ピーナッツ煎餅「丸子船」一本で勝負されていて、「全国菓子大博覧会」でも名誉大賞や金賞も受賞されていました。そりゃあ美味しいはずだ。

ひとつひとつ個包装されているお煎餅も販売されていたので、嵩張らずに欲しい分だけ買えるのが嬉しいですね。サイクリングにぴったりです。

みつとし本舗からほんの数分走ったところの琵琶湖沿いにある「丸子船の郷」でピーナッツ煎餅を食べることにしました。


気温10℃
ピーナッツ煎餅「丸子船」
休憩用にさっきの道の駅で栗大福とおまんじゅうを買ったのでとりあえず2枚だけ購入したのですが、パリパリサクサク素朴な味わいで食べ出したら止まらないタイプの甘いお煎餅でした。もう少し買えば良かった...。
そしてここの琵琶湖畔、柔らかい日差しと湖の穏やかな波の音が気持ち良くて凄く落ち着くところでした。

13:00 海津大崎港
毎年桜の季節だけ運行される港で、見事な桜並木が堪能できる名所です。
2005年のモールトンサミットでは、ここから特別便をチャーターして2階のデッキに約80台のモールトンを積み込んで彦根港まで移動しましたね。懐かしい...。

13:40 今津港 気温12℃
休憩できそうな良さげな湖岸が見つけられなかったので、もうお腹ペコペコです。
ガス欠でヘロヘロになっていたところに「蕎麦」ののぼりが目に飛び込んできました。
店先には自転車ラックもあります。

ひょうたん亭
”ビワイチそば”なんてのがありました。めちゃめちゃ美味しそう♪

左がビワイチそば、右が周航そば。
お出汁も美味しくて生き返りました。

ひょうたん亭さんには火野正平さんも来店されていたようです。
自転車で日本を縦断するNHKこころ旅の時でしょうか。

14:30 今津港近くの湖岸
ここでサイクリングは終了です。
このまま帰るのも惜しい気がしたので、ほんの少し移動したら琵琶湖のほとりに出られる良い場所が見つけられたので道の駅で買った栗餅を食べました。
ゆるゆると波打つ音が心地良かったです。
ここからJR近江今津駅へ向かいます。

14:50
今津港から400m走るとJR湖西線 近江今津駅に到着します。

15:30 近江今津駅のホーム
気の向くままにサイクリングするので、15:10発の電車が出たところでした。
この時間帯は1時間に1本の運行です。
静かなホームに暖かい夕日が差し込んでスマホも見ずにボーッとしていたらあっという間に時間が過ぎていきました。想定外の待ち時間でしたが、日常で何もしない1時間ってあんまり無いのでほっこりした良い時間が過ごせました。

スマートフォンの無い時代は、こんな事も当たり前だったと思うのですが、今は時間潰しがスマホに置き換えられてしまいましたね。便利になった分、時間も余ってくるような気がしますが、逆に便利になると色んな事を詰め込んでしまって時間が無くなっているようにも感じます。

16:00
16:10発の電車が到着しました。
近江今津からの始発だったのでめちゃくちゃ空いてましたが、通勤通学時間だったので途中から電車も混雑まではいかないにせよ、空席がない感じにまで埋まりました。

17:00 京都駅着
またもやお腹が減りました。
輪行すると本当にお腹が減ります。なんせ一日中全身運動してるのでね。
いつもなら寄り道してるところですが、今回は京都駅にあるたくさんの誘惑から背を向けて帰路につきます。

やっぱり誘惑に負けてしまいました...。
いつもは時間が早すぎるか遅すぎるかで閉まっているお肉屋さんが今日は空いているではありませんか。学校帰りの学生さんやご近所さんとおぼしき方達で賑わう列に並んでコロッケを買いました。

キャベツの千切りがおまけでもらえました。
揚げたて熱々のビーフコロッケでしたが家まで我慢しました。 


ー 組み立てて、バラして、担いで、サイクリングして、全部が楽しい ー
今回はこんな感じの日帰り輪行旅でしたが、朝7:00の新幹線に乗って、夕方17:00に京都駅到着。近場だと気軽です。

輪行はサイクリングルートの自由度が上がるので、クルマとはまた違った楽しさがあります。
とはいえ、毎度のことで当日の朝はもう少し寝ていたかったのでクルマで向かうことも考えましたが、今回のコースはスタートする駅からゴールの駅までのロケーションも良くて、程よい距離感だったので、輪行の方が絶対に楽しいと重い腰を上げて駅に向かいました。

今回の走行距離は約35kmでした。基本的にコース以外の下調べはほとんどしないので、小さな神社や石碑を見つけたら立ち止まってお参りしたり、雰囲気の良い場所があれば持参したお菓子や現地で調達したお菓子なんかを食べて休憩するので、小さな範囲でもあっという間に時間が過ぎていきます。

「旅」と「旅行」ー
「旅行」というと、お目当ての場所へ行くことがメインというか、スマホ等で調べながら効率的に目的地へ移動する、予定をこなす、そんなイメージを持つんですが、「旅」は道中も含めて楽しむ、予定を詰め込み過ぎずにじっくりとその地域を散策する、ハプニングも含めて少しの不便さも楽しむ、そんなイメージを持つようになりました。

モールトンの輪行は、重量も軽く無ければ、折り畳み自転車と比べると手軽さも無くて正直なところ面倒なんですが、この”面倒”というところに”旅”を感じるというか、それほど離れていない地域でも旅感が味わえるので輪行したくなります。
でもそれはやっぱりモールトンでなければ旅に出ようという気持ちにはなれなかったと思います。

何故かというと、モールトンバイシクルってツーリングバイクなんですよね。
山間部も含めて広範囲に巡るのであれば、ランドナーが楽しそうですし、小さい都市や整備された海沿いの海道などは折りたたみ自転車も楽しそうです。
モールトンはちょうどその間にあるんですね。
小回りが効きながらも、アメリカやオーストラリアなどの大陸横断も成し遂げている本格的なツーリングバイクなんです。

長距離も得意としているモールトンですが、旅として楽しむなら山間部含めて40〜50km周囲までがちょうど良いように思います。
フルサイズバイクに比べて巡航速度がゆっくりなので、Googleマップに載ってない素敵なお店が道すがら見つけられたり、時間に余裕があると立ち寄れたりもするので50km周囲までに留めておいた方がその地域をじっくり楽しめる気がします。

また山間部に入ってダートが現れても、前後サスペンションのおかげでゆっくり走破できますし、下りで道が荒れていても、ロードホールディングが卓越しているので小さい車輪でも安定感は損いません。
輪行サイズもランドナーよりも幾分小さいですし、タクシーのトランクには2台、新幹線の後部座席にも2台、バッグを縦にすれば折りたたみ自転車と床面積は変わりません。
バッグに収納するのに手間がかかって重いのが少し難点かもしれませんが、そこはランドナー を輪行するように、焦らずゆっくりと分解&組み立てしていくのも悪くはないと思います。焦らず、ゆっくり時間を楽しむというスタイルがモールトンの優雅な乗り心地にマッチしているように思います。

実はこれまで電車やバスの移動を極力拒んでいまして、自由度が高くて、待ち時間の無いクルマでの移動が主だったのですが、コロナ禍が自分を見つめ直すキッカケとなって”せっかち”だった性格が、急がずに時間をかけて楽しめるようになってきて、休日の時間の使い方、過ごし方が変わってきました。
コロナ禍以前はこんな楽しみ方も出来なかったですしイメージも出来ませんでした。
便利になればなるほど手間のかかる輪行が楽しいと感じます。

当日はこんな予定で行きました。

06:30 Moku2+4本店出発
07:30 京都駅発
08:35 東海道本線 木之本駅着
09:00 サイクリングスタート。
10:00 道の駅 あぢかまの里 にて早めのお昼ご飯。
12:00 道すがら見つけたピーナッツ煎餅を湖岸で食べる。
13:30 道すがら見つけたお蕎麦屋さんで2回目のお昼ご飯。
14:30 道の駅で買った栗餅を湖岸で食べる。 
16:00 湖西線 近江今津駅発
17:00 京都駅着 以前から気になっていたお肉屋さんでコロッケを買う。