2023-06-09

島探訪第二弾 日帰り輪行の旅 答志島(三重県鳥羽市)

 

2023年5月31日(水)
日帰り輪行の旅をしてきました。

行き先は、三重県鳥羽市にある答志島です。
鳥羽市には、答志島(トウシジマ)、菅島(スガシマ)、坂手島(サカテシマ)、神島(カミシマ)と4つの有人島があります。
今回訪れる答志島は、古くから魚の宝庫といわれるほど漁業が盛んな島です。

ゴールデンウィークの代休を頂いていた5月末〜6月初旬、そのどこかのタイミングで輪行旅がしたいと幾つか候補地を見つけていましたが、この期間は全国的にずっと雨の予報が出ていたので半ば諦めていました。

日に日に天気予報が更新されていき、週の真ん中辺りで雨が落ち着くと予報が出たので念のため準備はしていました。
当日、始発に乗るために朝4時に起きると予想していたよりも強い雨で、昼頃から止む予報。さてどうしよう…と考えた案は、

1.輪行バッグに収納したモールトンをタクシーに載せて京都駅まで行く。
(MKタクシーは24時間365日依頼可能)
モールトンを輪行バッグに収納すれば、タクシーのトランクに2台、後部座席に座りながら膝の上に1台載せることもできます。過去に3人で3台のモールトンでタクシー移動したこともあります。

2.もう少し出発時間を遅くすれば雨も落ち着きそうなので、行き先を変更する。

あ〜だこ〜だ話し合った結果、2番を選択。
お天気の心配がある中、遠方へ赴くのは気が進まなかったので、急遽簡単なコースを無料ルート作成アプリ "Ride with GPS" で引いてみました。

行きたいところは沢山あるので、頭に記憶していた候補先を幾つか思い出して、最後は気分で答志島に決めました。
今年1月に訪れた家島諸島に続いての島探訪第二弾です。


6:40 気温18℃
小雨がぱらつく中、Moku2+4本店を出発。

7:05
京都駅八条西口に到着。

380mmのハンドルに17インチホイールがすっぽり。気持ち良いほど収まりが良いです。

鳥羽へは近鉄特急を利用します。
八条西口(近鉄京都駅八条口)には下りのエスカレーターしかないので階段で上がります。もうこれだけで筋トレです。

券売機で切符を買おうとしたら、予定していた便よりも一本早い7:40発の電車がモニターに表示されたので窓口で買うことにしました。
すると、一度だけ乗り換えがあるけれど目的地の鳥羽まではこちらの方が早く到着するとのこと。
事前に調べていた時刻表では、京都〜鳥羽の始発が “乗り換え無しの8:10発” となっていましたが、この乗り換え有りの一本早い便は見つけられなかったので、やはり窓口で買うと調べた以上のことが聞けますし、間違いがないので有難いです。

購入前に輪行であることを伝えて、その便の乗り継ぎの時間乗り換えホームまでの移動距離を尋ねると(←ここ重要です)、乗り継ぎ時間12分、乗り換えホームも離れていないとのことで一本早い電車に乗ることにしました。
その時、駅員さんに「発車まであと5分しかありませんが大丈夫ですか?」と聞かれましたが、勇ましく「走るので大丈夫です」といって発券をお願いしました。
この時は必死だったからかモールトンを担いで走っても重たさを感じませんでした。不思議。

最後部座席にテーブルやフットレストがあって横置きにすると干渉したのでモールトンを縦にして2台置きました。

予定より一本早い電車に乗れたので、フェリーも一本早い便に乗れそうです。

近鉄特急は全席指定なので落ち着いて汽車の旅ができます。
ヘッドカバーやおしぼりのデザインも可愛いです。

8:26 近鉄大和八木駅に到着。乗り換えです。

8:38発 近鉄賢島行きへ乗車。


10:9 鳥羽駅着
近鉄特急とはここでお別れ。鳥羽マリンターミナル(佐田港)へ向かいます。

鳥羽駅の改札で駅員さんに鳥羽マリンターミナルの方角を尋ねて、2番出口に向かいました。でもここの通路が超ロングでした

自転車もそのままフェリーに乗せられるので、頑張って2番出口まで行ってその付近でモールトンを組み立てようと考えていましたが、適当な場所がなかったため、もう一度気合を入れ直して牛歩のごとく、鳥羽マリンターミナルまで向かいました。

鳥羽駅からマリンターミナルまでは600mほどらしいのですが、その距離がものすごく長く感じて1kmぐらい担いで歩いた感覚でした。
気温が暖かくなって薄着になるとモールトンを担ぐショルダーベルトの食い込み具合もより一層深まります。

画像は2番出口へ向かう陸橋の途中で撮影したものですが、帰りは絶対に1番出入口でモールトンを組み立てようと強く思いました。

10:30 気温19℃
やっとのことで鳥羽マリンターミナル(佐田港)に到着。
答志島行きの乗船券を買います。
輪行袋のままなので追加料金は無しです。
ちなみに自転車をそのまま乗せる場合は別途140円が必要です。

たくさん観光マップがあったのでとりあえず関連するマップを一通り頂きました。
今回も観光マップを頼りに島を巡ります。

10:45発 答志港行きのフェリーに乗ります。
飛行機の乗船口みたいで楽しい。

2階のデッキに出られました。15分間の船旅です。
今にも雨が降りそう...。

11:00 答志島 和具港着。
組み立て開始。
早々に雨が降ってきたので待合所の屋根下で組み立てました。

天気予報通りならこれから雨は止む予定なんですが、どんどん雨が強くなってきたので小雨になるのを待ちます。
雨宿りしている間に観光マップで行きたいところや走行ルートを考えます。

11:56
一時間経っても雨が止みそうになかったので小降りになったタイミングで走り出しました。

観光マップの “離島deランチ” に載っていた “ロンク食堂” へ。
そのマップには 営業しているか確認してから行くほうがいいですよ” と書いてあったので、雨宿りしている間に電話で確認。
この一帯は同じような路地がたくさんあるので本当に迷路のようです。

12:05
通りの突き当たりに近いところに “ロンク食堂” はありました。
めちゃめちゃ雰囲気のあるお店です。

自転車を置く場所をお店の方に尋ねたら、ここなら雨に濡れないだろうからと軒下へ案内してくださいました。


6人席のテーブルがひとつだけあって、そこに相席する感じのスタイルです。
THE 昭和って感じです。
オススメを尋ねたら、「日替わり定食かな。魚の煮付けと揚げ物、味噌汁、ご飯、おかず。それにお刺身が付いたらお刺身定食になるよ」と言われたので迷わず二人ともお刺身定食にしました。

普段からお店の方と話したりするのはあまり得意ではないのですが、お店の方も気さくで、ポツポツと会話が進む中、自転車にまつわる話もされて「この前も女性二人がドイツから自転車を持ってこられて、これから九州へ行くって。最近は携帯で日本語もドイツ語も出てくるからお互いの話したいことがその場で分かって便利やね〜。」と話されていました

待っている間にも観光マップで情報収集に励みます。
この鳥羽市が発行されてる “ええとこばっかり!観光ガイド ” の裏面は、鳥羽市の広域観光マップになっていて詳細が丁寧に描かれている価値のあるマップです。
無料なので見つけたらぜひ。
画像右は地図の一部で答志島の部分になりますが、広げたらめちゃめちゃ大きい地図になってます。

魚の煮付けは初めて食べた “ アイゴ ” 
夏の魚でヒレの刺に毒があるので捌くの時に危ないけど夏に美味しい魚と言われていました。濃いタイプの煮付けかなと思ったら、程よい醤油加減で身もホロホロ、めちゃくちゃ美味しかったです。
海藻もこれまた美味しくて、お味噌汁のワカメもトロトロ、甘塩っぱい昆布の佃煮もトロトロでした。

できたものからどんどん運ばれてくるスタイルです。
なので食べてる途中の画像で失礼します。
お刺身は3種、もう既に食べてしまったスズキの洗い、そしてスズキ、煮付けと同じアイゴ。新鮮ならアイゴもお刺身で食べられるそうです。
お刺身は煮付けと違ってほんのりクセがあって、それがまた美味しい。
ちなみに「アイゴ」を調べていたらその語源がアイヌ語で「アイ ≒ トゲ」「ゴ ≒ 魚」でした。

揚げ物は海老のかき揚げとジャガイモの天ぷら。熱々で美味しい!
もうお腹いっぱい!

13:10  1時間ほどゆっくり過ごしてロンク食堂を後にしました。

ロンク食堂から地図に載っていた “BLUE FIELD” へ向かいます。

和具港で雨宿りしていた際にこの “BLUE FIELD” ともうひとつ “RAY FIELD” が観光マップに記されていて、その詳細が見当たらなかったので和具港の方に尋ねたら、「見晴らしの良い場所なんですが、今は誰も管理していないのでどうなってるか分からないんです」と言われていたのでとりあえず向かってみたら、本当に見晴らしの良い場所でした。
お昼を過ぎたこの時間帯でも漁船が行き交っていて、漁師町の雰囲気が味わえます。

階段を降りるとさらに海に近づけます。
答志島の最北端です。ここで道は終わります。

しばらくぼんやりしてました。

名産品ちりめんじゃこを買いに行きました。
こちらのお店もまた狭い路地の入口にあります。

お土産に持って帰るつもりでしが、常温で持ち歩くのは難しいとのことで発送してもらうことに。
ちりめんじゃこの種類が豊富で冷静さに欠けていました。
ちりめんじゃこ系ばっかり買ってる...。
発送してもらうならロンク食堂の方がオススメされていた塩蔵わかめや干物も買えばよかったと走ってる最中に思い出して『しまった〜〜』ってなりました。

神社へお参り。
ちりめんじゃこ屋さんからすぐそばです。

14:08 八幡神社。
答志の海の神様が祀られています。

14:20 ここで作戦会議。
答志島には、答志、答志和具(とうしわぐ)、桃取(ももとり)の三つの地区に分かれています。

ここ一帯は答志地区で、スタート地点の和具港へ引き返そうとも考えましたが、島の西側にある桃取へも行ってみることにしました。

Googleマップ上には存在してましたが、観光マップには載っていなかった道を走ります。
交通量も少なく、走りやすい道でした。緑も気持ち良い。

時折、海が見えます。

京都は杉林の山が多いのですが、おそらく天然林だろうと思われるこういった山を走っていると様々な種類の木々や小さな花が見られて上り坂でも気分が和らぎます。こういった峠道も良いですね。

14:58 気温21℃ 頂上に到着。

目の前にある島の向こうに薄らと見えているのが知多半島だそうです。
ウォーキングされていた地元の方が声を掛けてくださって教えていただきました。
ここからは見えませんが右手が渥美半島なのだそうです。

15:19 桃取漁港へ出てきました。

答志島の一番西にあたる地域です。長閑だけど活気あふれる漁師町です。
漁師さんや島民の方をたくさん見かけます。
すれ違いざまに挨拶したりして、島の日常が感じられて楽しいです。

桃取港からは浮島、牛島が見えます。

15:37 桃取定期船乗り場でまたまた作戦会議。
時間も時間なので、この桃取港からフェリーに乗って帰ろうとも考えましたが、まだ帰る気になれなくて、もうひとつのRAY FIELDも気になっていたので、RAY FIELDのある答志島スカイラインを走ることにしました。

すると、先ほど頂上で知多半島を教えて下さった男性と再会。山のウォーキングから下りて戻ってこられたタイミングでした。
再会に驚いていたら「だいたい1時間半かな」と歩かれていた時間を言われていました。
なんだかほっこりします。

生い茂った木々に囲まれた素敵な道です。鳥の声も近くに感じます。

途中で一般車のママチャリ(非電動)に乗った地元の方と思われる女性3人とすれ違いました。
自転車をほとんど見かけなかったのでお互い少し驚いた感じで挨拶を交わしただけでしたが、仕事の途中のような、そんな装いで走られていて、この山道が日常だったら凄いなぁと想像していました。

ここでもウォーキングをされているご夫婦を見かけました。
結構な高度のある山で、距離もそこそこあると思うのですが、お二人とも軽装で普段からのウォーキングコースなのだろうなとお見受けしました。
すれ違いざまの挨拶だけでしたが、にこやかに返してくださって気持ちが良かったです。
先ほど再会したウォーキングの方もご年配の男性でしたが、答志島の特に桃取地区の皆さんは健康意識が高そうです。

16:18
気になっていた “RAY FIELD” に到着。見過ごすところでした。
どうやら歩いて山に入って行けそうな感じなので先に進みます。


これ以上モールトンは持って行けそうにないのでここに置いていきます。




RAY FILED展望台

絶景ーー!

右向けばこんな感じ。

左向けばこんな感じ。

後ろを振り返ればこんな感じ。
誰もいなかったので、ここでおやつ休憩したかったのですが、16:00を過ぎていたので断念。

いつも気の向くままにサイクリングしていますが、一応夕方近くになるとフェリーの時刻を頭に入れつつ行動します。雨の中を走ったりもしているので、パンクや他のトラブルに備えて、1時間ほど余裕を持って動くことにしています。


ジャングル風のRAY FIELD。

16:44 和具港へ到着。 
17:40発 鳥羽行きまで待ちます。
次の便が18:50なので、この17:40発の便が私たちでいう最終便になります。
帰りはフェリーにそのまま自転車を乗せるので、別途自転車料金を払いました。


おやつを食べたり、泳いでいる港の魚を見たりして、のんびり過ごしていたら猫が近寄ってきてごろり。午前中の雨模様から一変、気持ち良さそうです。
そうこうしている内にあっという間に時間が過ぎていきました。

17:40発 鳥羽行きのフェリーに乗ります。
モールトンを船員さんに預けると、二人体制で丁寧に固定されてました。

船が揺れてもビクとも動きません。流石。

あまりにも2階のデッキが気持ちが良くて、会話も無く黄昏ていました。

ボ〜ッと耽っていたら、さっき訪れたRAY FILEDの三角屋根を見つけました。
あんなところから海を眺めていたのかぁ〜。


18:02 佐田港(鳥羽マリンターミナル)に到着。
18:31発の近鉄特急に乗りたいので心持ち急ぎます。

18:06
近鉄鳥羽駅の1番出入口で組み立てます。
頭フル回転でめっちゃ急いでます。

18:21
収納完了!
2台の収納に20分も掛かりませんでした。最速かも!

18:31発 大阪難波行きの伊勢志摩ライナーに乗車。

往路と同じく、大和八木で乗り換えです。
足元には二人席にひとつずつコンセントが設置されているので、動画撮影してもここで充電できるので安心。便利。


20:25 京都駅着

いつも輪行の旅で京都駅に着くとお腹が減って何かしら食べたくなります。
旅の気分がまだまだ続いているので、普段なかなか買う機会のない “THE 京都” 的な美味しいお土産が買いたくなります。

翌日にちりめんじゃこが届きました。
輪行の旅で初めてお土産を発送してもらうという便利なシステムを使ったのですが、今まで何故思いつかなかったのだろう...。
輪行の旅でようやく気持ちの余裕が出てきたのかもしれません。
現地のものが届くと二度、旅が楽しめる感じがして良いですね。
左上の煮干しみたいなものも、ちりめんじゃこなのだそうです。
こんな大振りサイズは初めて食べましたが、脂が乗っていてそのままおやつで食べたり、大根おろしと和えたり、青菜と和えたり、お味噌汁やスープにとアレンジも効いて美味しかったです。

走行距離:18km
島の滞在時間:6時間30分

最近はもっぱら、小さな島の良さげなスポットを探しながらモールトンで巡っていくのを楽しんでいます。今回の走行距離は18kmでしたが、ゆっくりと地元のご飯を食べたり、山に登って展望台に寄ったり、地元の方との軽いコミュニケーションも楽しく、本当にあっという間に帰りの時刻になりました。

自転車の旅に距離はあまり関係無いなぁと感じます。
小さなひとつの島を1日かけてゆっくりとモールトンで巡っていく。
贅沢な時間だなぁと感じます。
次は4つの島の内の秘境100選にも選ばれている神島に行きたいです。
はて、それはいつになるのやら...。

※今後のための覚書(この度の輪行で気がついたこと)
翌日、輪行ver.から通勤ver.にキャリアやパンク修理キットなど小物を含めて一式移動させていたら、携帯ポンプのポンプヘッドが外れていて、探したら通勤ver.のバッグの底に落ちていました。
携帯ポンプは、ポンプヘッドがネジ式のものが多く外れやすいので、輪行前にきちんと確認しておいたほうが良いと思いました。今回パンクしなくて良かった〜!

<この日の走行ルート>
スタートとゴールが逆になっていますが、今回も無料ルート作成アプリ「Ride With GPS」で作成し、GPS機能付きサイクルコンピューターGARMINに読み込みました。