2015-02-02

Moulton AM-20 MK2(Carifornia Blue)フレーム加工によるポジション変更。

他店で購入されたAM-20のポジションがしっくりこないという事で
ご来店いただきました。

このシートの高さにこのハンドルの高さでは、ドロップハンドルとしてのポジションの
バランスが悪く、走る距離が長くなると疲れてくると思います。

この場合だと、短いヘッドチューブ長で注文するか、
ウィッシュボーンステムではなく、一般的なスレッドステムを使いますね。
ウィッシュボーンステムはそのまま使うため、ヘッドチューブを短くすることになりました。
ヘッドチューブをカットする前に念のためシートの高さも確認しておきます。


ヘッドチューブの長さが決まったら、パツンっとカットします。

ヘッドチューブがカットできたら、リマー掛けをしてヘッドワンを圧入。

ヘッドチューブに合わせてフォークコラムもカットします。

カットが出来たらコラムに新しくネジを切ります。
通常だとこれで終わりですが、さらにモールトンはここから
ステムが入るようにコラム内径も広げなければならないので、時間が掛かります。

フォーク廻りの加工が完了。
せっかくフロントフォークを分解しているので、アライメント修正をしておきます。

フロントフォークを組み立てる前に、ここでひと手間。
サスペンションの動きをより良くするために、
サスペンションピストンやボトムリンクの加工をします。
こういう事をやっておくと、サスペンションの動きがさらに良くなります。
フロントフォークを構成しているパーツも洗浄して組み立てる準備が整いました。
ヘッドチューブ廻りの加工以外にも、ブレーキの取り付け方が気になるという事だったので変更しました。


左)ショートリーチタイプのブレーキが組まれていたんですが、
ブレーキボルトが長いのでカットされていました。
カットすることは問題ないんですが、この切り方はちょっと雑です。
たとえ見えないところだったとしてもこんな切り方はしませんね。

右)フロントフォークのボトムリンクも必要の無いところにワッシャーがあったので正式な取り付け方に組み替えました。

左)ブレーキ取付け変更前、右)変更後。

お客さんも気にされていましたが、このブレーキの取り付け方は納得いかないでしょうね。見栄えも、性能面でも、これってどうなんだろう?という感じです。

以前も有名なロード専門ショップで組み立てられたモールトンの再組み立てを依頼されましたが同じような事がありました。
モールトンは特殊なサスペンションやその他独自な構造を持っていますが、それ以外は普通のスポーツバイクと同じです。
根本的な構造を理解していれば、こうにはならないでしょうね。

左)リアブレーキ取り付け変更前、右)変更後。

左)ポジション変更前、右)変更後。
楽に乗れるように変更すれば、見た目のバランスも綺麗になります。