AM-Speed Whiteの組立その2です。(その1はこちら) 現在のAM-Speedのフォークコラムは、ヘッドチューブの長さに関係なく、 長いままで納品されるので必要のない部分はカットします。 こんな長いフォークコラム誰が必要やねん!ってぐらい長〜いのが届くので、必ずカットしないといけません。 生産効率を上げるため、いろいと統一化を図っている最中でしょうね。 以前はもう少し細かくオーダー出来たんですけどね。 ここで、現在のモールトン純正ステム4種類について整理したいと思います。 まず一つ目は、スレッドのウィッシュボーン(V字型)ステム。 仕様は、スレッド、可変式、スティール製。 昔からある代表的なステムですね。 モールトンといえばこのステムという感じですね。 次に数年前に登場した、アヘッドのウィッシュボーン(V字型)ステム。 仕様は、アヘッド、可変式、スティール製。 次も数年前に登場した、アヘッドステムのステンレス製。 仕様は、アヘッド、固定式、ステンレス製。 スーパースピードが発表された時と同じぐらいに登場した感じですかね。 これも数年前に登場した、アヘッドステムのアルミ製。 仕様は、アヘッド、固定式、アルミ製。 まとめると、モールトン純正ステムの主流はアヘッドということなんですね。 最近の流れなんでしょうか。 20inchのフレクシターモデルとAM-GT Mk2以外は 自動的にアヘッドステムになるんですね。 その間にいるのがAM-20 Mk2。 アヘッドとスレッド、どちらも選択できますが、 このスレッドは、ウィッシュボーンステムではなく、 日東製などで知られる標準的なスレッドステムです。 スレッドやらアヘッドやら、可変式やら固定式やら、 モールトンのカタログは真横からのショットばかりなんで、 よく見ないとどれもこれも同じに見えますが、微妙に違ってるんですね。 まぁ、現在はこんな感じで展開されています。 |
長過ぎるフォークコラムを切ります。 今回は、スレッドのウィッシュボーンステムを装着します。 AM-Speedは、本来ならばアヘッドのみの仕様なので、 フォークコラムをヘッドチューブに合わせて切れば済みますが、 スレッドの場合はそこから更にコラムにネジを切らないといけません。 以前はスレッド仕様のフォークコラムもオーダー出来たのですが、 現在はほぼオーダー出来ない感じですね。 効率化も大事だと思うんですが、ちょっと寂しいような…。 お店が組み立てる効率を考えたら、圧倒的にアヘッド仕様の方が楽なんですけど、 スレッド仕様のウィッシュボーンステムの方が、 後々の微調整も簡単に出来て、すっきりとしたステムコラムが見た目もシンプルなので、個人的には好きです。 |
もろもろ加工が出来たら、フォーク足2本(メインフォーク、サブフォーク)の
アライメント修正をします。
次にボトムリンクのフランジを少し削ります。
モールトン社から組み立てられた新車のフォークを分解すると、
ボトムリンクがフォークエンドに干渉している傷がよくあります。
細かい事ですが、こんな感じで干渉していると
多少なりともサスペンションの動きの抵抗になるのと、
そもそもフレームに干渉しているので、
ボトムリンクの調整ナットで動きを調整しても、
根本的な解決にはならないですね。
こんな小さな箇所をどう受け止めるかという事でしょうか…。 |
左)ボトムリンクフランジ加工前、右)加工後。
やっとフォークを組み立てる準備が出来ました。 |
フォークを組み立てた状態で、もう一度アライメントを確認します。
ここでアライメントが大きくズレていると、
ボトムリンクが変形している場合が多いです。
ボトムリンクが大きく変形しているとサスペンションの動きも悪くなりますね。
変形している場合は新しいものと交換します。
フレームの組み立てが完成。 |
ハブを分解してハブ軸を旋盤加工したり、ポジションを確認したり、 もろもろ作業をして完成です。 拡大画像はこちら>>> AM-Speed No.8 |