TSRのオーバーホールとパーツ交換です。このTSRは納車してから約2年ほど経っていますが綺麗に保たれています。今回の依頼は車の車検のような感覚ですね。 |
まず、ホイールなどの駆動系を分解して洗浄していきます。 |
リアフォークのガタを確認します。今回はガタは出ていませんでしたが、ガタが出ていなくてもブッシュやスピンドルの傷やグリスの状況を確認するために、スピンドルを抜いてフォークを取り外します。そしてスピンドルとフレーム側も洗浄して新しいグリスに入れ替えます。
左)フロントフォークを取り外して、分解するとこんな感じで砂がジャリジャリ付着していました。表から見ると綺麗でも内部はこのようになっている場合が多いです。
右)フォークエンドもこんな感じで汚れています。
フロントフォークの部品を一つ一つ分解してグリスや砂で汚れたパーツを洗浄します。
既に新車の納車時にアライメント点検修正は行っていましたが、フレームの状況を確認するために錠盤に載せてアライメント点検しました。
左)フォークコラムにこのような削れた後がありました。削れて段差が出来ています。ハンドルステム上部のネジを確認すると締め付けが緩かったので、この場合に考えられる原因としてはこのボルトの締め付けが緩かったためにヘッドベアリングにガタが出て削れてしまったのでしょう。
右)このパイプは肉厚がそこそこあるので、これぐらいであれば問題ないと思いますが、念のためロウを盛って段差を埋めました。
左)ロウ付け後、余分なロウをパイプに沿うようにヤスリ掛けをして磨きます。
右)削れた段差が埋まって、こんな感じで完成です。
後は、個々のパーツの消耗具合を確認しながら洗浄してグリスアップし、組み立ててオーバーホールが完成しました。