2011-11-04

Alex Moulton New Series(Red) Campa ATHENA 11s 組み立て。#1

AM-New Seriesの組み立てです。AMシリーズのサスペンション"フレクシター”を採用しているモデルについては、フロントフォークやヘッドベアリングなどが組まれた状態で納品されますが、ボルト類が歪んで付いていないか、グリスは塗られているかなどに加えて、ヘッドベアリングが正確に圧入されていないことが多いので全分解します。



正確に圧入されていないとは、ヘッドチューブのフェースカットをしていないということです。フェースカットをしていないと、切りっぱなしのパイプとほとんど一緒のようなものなので、切り口が真っすぐでない、平行でないということになります。平行でないパイプにヘッドベアリングを組み付けても意味がありません。斜めに付いたヘッドベアリングが平行にまっすぐに動く訳がないからです。当然ハンドルの動きも悪く、鈍くなります。でもこれは組まれた状態のフォークをぐるぐると回したぐらいでは、フェースカットの有無やベアリングの回り具合、回りの固さまで把握することはできないので分解します。
いくら
高性能なパーツを組み付けてもここはごまかせませんし、AM 20インチシリーズの要と言える"フレクシター"を適当に見過ごすことはできません。せっかく素晴らしい機構・構造をしているのに要の部分を疎かにして中途半端に組むなんてあり得ませんからね。でも組まれたものをわざわざ分解するって無駄だなといつも思います。だからフレームだけじゃなくて、フレクシターもバラした状態で納品してもらいたいというのが本音です…。

ヘッドワンを再度取り外して、ヘッドチューブをフェースカットします。

このフレームは航空機用のステンレスを使っているので、フェースカットをするとどうしてもエッジが出来てしまいます。そのエッジをオイルストーンと紙ヤスリで整えます。

フォークコラムを外すと、いろんな箇所で塗装が剥げいたのでタッチアップします。(多分、硬いところを強引にヘッドベアリングの下玉押しを入れたんでしょうね…。高価なのに何でーーって思いますがいつもの事なので我慢我慢…)ヘッドの下玉押しの面をフェースカットしますが、市販の工具では作業しにくいので製作した工具で作業します。

これでヘッド回りは出来ました。続きはpart.2で…。