2011-04-03

TSR (Henry Bule) - 105 (5600) オーバーホール 1/2

駆動系のオーバーホールをしてから4,000kmほど経過したMoulton TSRのオーバーホールです。今回は、前回分解していない箇所も含めて作業開始です。

ブレーキシューで汚れたリムのサイド面を、タイヤとチューブを外してから専用のゴムを使って磨いていきます。

汚れがひどい場合はウェスなどを使うより、ハブのパーツを全部取り外して丸洗いした方が、古いグリスを綺麗に取り除けます。

ホイールも分解したパーツも、すみずみまで綺麗になりました。
次はグリスアップです。

グリスをたっぷり塗り込んでいきます。
パーツの取付けが出来たら、ベアリングの玉当たり調整をします。この調整は2つのスパナを使って締めるだけなので簡単そうですが、ホイールをクイックシャフトで閉め込んだ時に、丁度良い玉当たり調整をしなければいけないので、この作業には少しコツがいります。

走行距離や状態を考えてディレイラーを分解しますが、今回は全分解しました。

各パーツが綺麗になりました。洗浄したパーツはトレイの上に置いて作業台で組み立てます。ミニのメカニックをしていた時、厳しかった工場長が「地べたで分解したり、パーツを組み立てたりするのは基本的にナンセンスや。作業場の整理整頓の仕方でその人の仕事の内容が分かる」とよく言っていたのを思い出します。ミニショップに入社したての頃はよく怒られたり叩かれたな〜・・・たまに物も飛んできたり・・・。まぁいわゆる『叩き上げですね。懐かしいです。

シマノ製のボトムブラケットカップやヘッドベアリングは、カートリッジ式なので動きが悪くなれば交換する部品なので、基本的には分解してグリスアップする箇所ではありませんが、少し分解すればグリスアップが可能です。分解するより交換した方があきらかに作業は早いですが、何でも簡単に交換してしまうとパーツなどの消耗具合がわかりません。分解してベアリングの状態を見ると、オーナーの走り方や走行距離などが何となく把握できるので次回の作業内容に反映できます。