Victoryクロモリロードのレストア作業の続きです。 フロントフォークを新たに製作しました。 |
元々のフォークをよく見てみると、フォーク足付け根の表面が波打っていました。
おそらくフォークを曲げる時の固定がよく無かったかもしれませんね。
お客さんがブレーキング時にフォークがしなっている感じがすると言われていたんですが、この影響かもしれません。
で、作り直すことに。 元々のフォーク(左)と同じようにメッキ仕様にしました。 |
ヘッドチューブを軽くさらえます。 |
30年以上前のフレームなので、シートチューブ内径がφ26.8でした。
これをφ27.2に拡大していきますが、少しづつ少しづつ削っていかないと刃が噛んで面が荒れてしまうんで、この作業は地味なんですがとても大変です。 フレームの状態が良くない場合は、このような作業はしないほうがよいと思いますね。 |
Campagnolo HYPELONの振れを確認。 |
ダミーのステムを取り付けて、ポジションの確認。 |
その他調整をして完成です。
コンポーネントもShimanoからCampagnoloに総取っ替え。
30年前のフレームに最新パーツの組み合わせが凄くカッコいいですね。こういうのシビれます。
このフレームは年数が経っていますが、フレーム内部の錆もあまり無く状態が良かったので、レストアすることが出来ました。 |
総重量を軽くしたいのと、峠用にHYPELONのホイールを選ばれました。 |
納車時に、「続けて100kmぐらい走ったらどんな感じか連絡するね」とおっしゃっていたので、ロングライドへ行かれた後にお聞きしました。
こうやって納車後に感想を聞かせていただけるととても勉強になります。長い間乗り込んできた愛車がどう変化したのか、何気ないひと言にもハッとさせられます。
で肝心のインプレッションですが、
「すべてが滑らかで気持ち良いですね。レストアする前よりは随分と軽くなったけど、この前オーバーホールしてもらったカーボンロードと同じぐらいの重量になれば、このクロモリ1台でもいいな」
「これまで林さんに組んでもらったMoulton New Series、スペシャライズド SL3、今回のクロモリ、なんか全部似ている所があるんですよね、滑らかな感じがね。」
もっと色々とお話したんですが、作業する上で抵抗を減らすこと、例えばホイールハブの調整であったり、フレームのアライメント点検でホイールの中心位置を意識するであったり、こういったところは常に意識しているので、見ただけでは判断しにくい、こういった部分を感じ取っていただけたのはとても嬉しいですね。