2020-03-16

Moku2+4 Original TSR-9 Arianca Beige(アリアンカ・ベージュ)

Moku2+4オリジナルカラーのTSR-9が出来上がりました

カラーはBMC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)の
Arianca Beige(アリアンカ・ベージュ)に塗装しました。
言葉で表現するのが難しいんですが、簡単に言うと赤みがかったベージュで

とにかく個性が引き立つカラーです。
サドルとグリップは、アリアンカ・ベージュの持つ何とも言えない個性的な雰囲気を
より引き立たせるために赤色を組み合わせました。
サドルはB-17 STDでグリップも本皮、いずれもイギリスBROOKS製です。
この赤色は共に絶版になりましたので貴重です。

アウターケーブルにも少しアクセントを付けました。
シフトにはケーブルの色が目立ちにくいクリアーシルバーを、
ブレーキは前後で色を変え、リア側にレッド、画像のフロント側にロイヤルブルーを選びました。シルバー&レッド&ブルーの英国トリコロールです。

共にビンテージケーブルを使っていますが、ビンテージケーブルにはイタリアン柄とフレンチ柄があり、イタリアンは格子状の柄、フレンチは巻き柄。同じ色でも模様の違いでイタリアンの方がツヤが無く、よりビンテージ感が増すのでアリアンカ・ベージュにぴったりです。
左)イタリアン柄、右)フレンチ柄



タイヤはトレンドの太めのものを合わせました。
太めですが見た目ほど路面抵抗を感じません。
それよりも安定性が増して、よりしっとりとした走りになるので
ここしばらくお気に入りの仕様です。
幅広のタイヤだとTSR純正のマットガードも相性が良いので、
この組み合わせもお気に入りです。

このフレームはVブレーキ仕様なので、太めのタイヤ幅 1.5サイズを履くことができます。
通常TSRモデルのキャリパーブレーキでは、ブレーキのクリアランスがないので
この太さのタイヤを履くことができません。このフレームの特徴です。
逆に細めの幅1.10や1.35なんかもこのまま同じリムで履けるので、
シーンに合わせてタイヤを変える楽しさもあります。


組み立て編
塗装から仕上がってきた状態。
フレームの下処理が出来たら、フレームアライメントを確認します。

モールトンはフレームの状態にするだけでも、
削ったりサスペンションの動きを確認したり、細かな作業がとても大切です。

リアエンドのアライメントを点検すると、左右のエンド位置が少し違いました。
右エンドを少しだけ削ります。
エンド位置を修正出来ました。


モールトンのサスペンションシステムはとても優れていますが、
残念ながそのまま組んだだけではモールトンのサスペンションシステムを充分体感することはできません。
例えばサスペンションピストン。
純正はピストンの首振りの動きがとても渋い。
なぜならサスペンションピストンとラバー(ワイパーシール)のクリアランスが無いからです。

サスペンションピストンの首振り動きを良くするため、旋盤で少し削ります。

ピストンとラバー(ワイパーシール)とのクリアランスが出来たので、スムーズに首が動くようになりました。
これはサスペンションセッティングの一部でしかありません。
こういった細かい作業をひとつひとつを行って、総合してモールトンのサスペンションが体感できます。
サスペンションセッティングの詳しい作業内容はこちら>>>

特注のVブレーキフレームにオリジナルカラーをペイントして、絶版品のBROOKS、TSR純正の泥よけ&太いタイヤがついていてお買い求めやすい価格です。
こんな雰囲気でモールトンを乗っていただけたら楽しそうだなと思って完成させました。

Moku Original Moulton TSR-9 SP Arianca Beige
税別価格 ¥325,000-
<SPEC>
Frame : Moulton TSR V-Brake (Special Order Model)
Color : Moku Original
Saddle : BROOKS B-17 STD (Red)
Grip : BROOKS Slender Grip (Red)
Tyre : SCHWALBE Marathon Racer 20×1.5 (406)
Mudguard : Mouloton TSR