春めいてきた3月の京都ですが、
年明け早々に京都府と兵庫県の県境にある京都府北部「久美浜」まで
日帰り輪行してきました。
その時のことをレポートします。
今回も細かな計画は立てずに行き当たりばったりのサイクリングです。
2022年1月3日早朝
京都駅 午前7:32 の始発に乗ります。
京都駅まではゆっくり20分ぐらいで到着しますが、
大事をとって1時間ほど前に出発しました。
年明けで交通量もほとんどなかったので、
スカッと開けた大通りを走る感じも、ひんやりとした空気も心地良く感じます。
外はまだ真っ暗。すでに非日常です。
日の出を浴びながら京都駅へ。
充分間に合う時間に到着したはずが、
今日は何故だかモールトンの収納に手間取ってバタバタしました。
輪行袋の向きが逆になってて、収納したら歪な形になってました。
途中から気づいたんですが、とりあえず無理からでも収納できたりするので
そのまま最後までいきましたが、いつもはない凹凸があちこちに出来て持ちにくい...。
しっかり収納すれば持ち運ぶときも体にピタッと収まるところを見つけて
体全体で支える感じで重量感も軽減できるんですけど...。
自転車を置くときも間違っていなければグラつくことなく単体で自立するので、
自立しなかったら間違ったってことなんです。
ちなみに肩から掛けてる赤色バッグは、Moku2+4特注のCarradiceのサドルバッグです。
輪行の際はモールトンからサドルバッグを外してショルダーを付け、
貴重品入れにして移動しています。
めっちゃ便利です。
このCarradice製のしっかりした作りのショルダーもMoku2+4で販売しております。
ちゃっかり宣伝です。
ちなみのちなみにモールトン専用の輪行袋も売ってます。
午前7:32 きのさき1号 城崎温泉行きに乗り込みます。
始発だからと高を括っていたら、自由席のホームにだけ長蛇の列。
さすが三が日、侮れません。
自由席は前からしか乗車できないので、
どんどん埋まっていく座席を見ながらソワソワしながら乗車します。
なんとか最後尾に近い席を確保できて、最後尾の方にお断りをして
モールトンを置かせてもらえました。
2台重ねて置いてますが、1台は歪な形で収納されているので安定感が...。
この列車で2時間ほど揺られて豊岡駅で乗り換えです。
午前9:48 京都丹後鉄道 宮舞・宮豊線 西舞鶴行きに乗車。
乗り換えの豊岡駅に降りた時点で京都丹後鉄道の列車が見えなかったので
駅員さんに尋ねたら、大きな声で「西舞鶴行きの乗客がおられます!」と
ずっと先に立っていた京都丹後鉄道の駅員さんに声を掛けてくださって、
乗り損ないを回避できました。
下車したホームから乗り換えのホームまで結構な距離があって慌てて移動したのですが、
私達がもそもそと必死に移動する間、出発を待ってくださっていて
その節はありがとうございました。
あの時、駅員さんと出会してなかったら乗り遅れていました。
些細なことですが、これもまた輪行の楽しさだなぁと思います。
なんかもう駅員さんとのやりとりや必死な感じが楽しかったです。
慌ただしく乗り込みましたが、改めて車内を見渡すと
めちゃくちゃ可愛いワンマン電車でした。
ロゴも可愛らしく、床も木材を使用していたり座席のシートもカラフルで
ガタンゴトンとレールの鳴る音も落ち着きます。
15分ほどでしたが、もっと乗っていたい気持ちになりました。
車窓からの雪景色にもほっこりです。
午前10:03 久美浜駅到着
西舞鶴行きの列車とお別れです。
外観もすこぶる可愛いです。
風格ある和風建築の久美浜駅ですが、
元久美浜県の県庁玄関の外観を木造で再現されたそうで、とても立派な駅舎です。
以前は久美浜県だったんですね。
自転車を組み立てて輪行袋を収納するまでの所要時間は、1台につき10分程度です。
道中で雪もたくさん積もっていたので寒いだろうなぁと思っていたら、
お天気も良くて風も弱かったので思っていたよりも寒くなかったです。
午前10:40頃
ここから久美浜湾一周 約20km、
行き当たりばったりのサイクリングがスタート。
久美浜を基準に、なんとなく右回りで進むことに。
走り出して早々に美しい久美浜湾へ出てきます。
少しのあいだ湾岸沿いを走り、
ヘアピンカーブで横道に入ったところから薄ら上り始めます。
神の山とも呼ばれた「兜山」です。
薄ら上り始めたもんじゃなくて、どんどん傾斜がキツくなってきて
頂上付近は10%を超える坂になってきます。
後日調べてみると、兜山の平均勾配は12.4%となっていましたが、
私たちの走ったルートは兜山展望台へのルートとは別であったことが分かりました。
兜山展望台は登って下りての往復ですが、こちらは久美浜湾に抜けるコースです。
兜山展望台の斜度よりは緩いコースではあると思いますが、
それでもGARMINの斜度計が12%を表示していたので
短い距離でしたが走りごたえのあるコースでした。
こちらのコースは最後まできれいに整備されていてとても走りやすかったです。
こういった山のコースは比較的交通量が少ないというか、
ほとんど出会わないことが多いんですが、思いのほかこの日は数台行き来がありました。
この理由が後で立ち寄る場所に関係していたことが分かったんですが、
途中に古代祭祀場跡があったりと、神の山と呼ばれていた兜山の澄んだ空気の中、
目に入る雪と緑も整然としていて頭がスッキリします。
兜山の麓、久美浜湾の手前に雰囲気のあるホテルを発見!
ちょうどお昼前だったので、ホテルで昼食できるかもと向かったら
ホテルの手前にセンス良さげなショップとレストランを見つけて
ちょうどコック服を着た男性が歩いておられたので
宿泊者だけのレストランかもしれないと頭をよぎり
「こちらは宿泊者でない一般客でも食事ができますか」と尋ねたら
どなたでもご利用できますよと言われたので
ここでテンション急上昇。
しかも、お正月の営業は3日からでオープンも11:30〜
現在11:15
これは待つしかない。
値段が気になるところですが、せっかくの出会いです。
以前(三方五湖)の輪行旅では、
行き当たりばったりすぎて昼食場所が見つけられない一件があったので、
今回は焼き菓子やチョコレートなどの補給食を忍ばせていました。
が、今回は必要なさそうです。
ちなみに自転車はここに駐輪してはいけません。
この時は向かって左側の裏手に案内されました。
お店の裏口にあたるところですが開けた場所です。
でも自転車が完全に見えないところなので二重三重ロックは必須です。
オープンを待ってる間に値段やメニューを確認していたときに気づいたんですが、
以前から行きたいと思っていたところでした。
久美浜に良さげなレストランがあるとだけ覚えていたんですが、
まさかここだったとは。
二重の喜びです。
久美浜湾を一周するとだけ決めて、
あとはなりゆきに任せていたので嬉しさ楽しみ倍増です。
ちなみにセンス良さげなお店が別棟で併設されていたのですが、
セレクトショップのB-Shopでした。
あとで知りましたが宿泊施設含めて全てB-Shop系列が運営されていました。
ショップではここの宿泊施設で使用されているタオルなども販売されているようですが、
何かしらの物欲を駆り立てられそうだったので今回は入店せず。
せっかくのサイクリング、取捨選択のストレスから解放せねばです。
開放感のある店内とスープとパン。
リラックスしすぎて肝心なメイン料理を取り損ねてました。
私たちはお魚とお肉のランチをそれぞれ注文して
腹八分目ぐらいで抑えましたが本当はもっと食べたかったです。
ここでは小一時間ほど過ごしましたが、
他にもパスタ、ピザ、デザートと様々な種類のメニューがあって
パフェなんかは物凄く美味しそうでした。
値段も2,000円前後〜といった感じだったと思います。
今回は運良く予約せずに入れましたが、
オープン前に並ばれていた方達は予約されていたようでした。
12時頃にはもう満席だったのではないでしょうか。
腹八分目なので食後でもさくさく漕げます。
左手には久美浜湾、クルマ一つ通らない田園風景。
すぐに久美浜湾に出ます。
山々の眺望、陽の差す海、心地よい風、開放感いっぱいです。
小天橋温泉街、小さな漁港などコロコロと景色が変化するので走っていても飽きません。
また少し上り始めると雪がまだ残っていました。
除雪された雪の横を走るのって気持ちがいいですね。
空気も澄んでいて、雪の白と緑と空、余計な情報が目に入らないのがいいです。
空気は冷たいけど体は暖かい。
沖合には牡蠣筏は見えます。
ちょうど久美浜かきのシーズンですね。
この湾岸沿いのコースも交通量が少なくて気持ちが良かったです。
午後14:30
そうこうしていたら、あっという間に一周を終えてました。
どこかで休憩しようかと自転車やネットで探してみたんですが
ピンとくるところがなかったので今回は早めに引き上げました。
午後15:00
ちょうど15:41発の電車があったので急いでモールトンを袋に詰めます。
撮る時間がなかったのでこの画像は朝のものです。
ほんとに立派な建物ですね。
切符を買って京都丹後鉄道 宮舞・宮豊線 豊岡行きに乗車。
久美浜を後にしました。
午後15:30頃 豊岡駅到着。
朝の比較にならないほどホームは大勢の人でごった返していました。
さすが1月3日、帰省ラッシュ真っ只中です。
どこも人が並んでいたのでこれはマズいと、ここでも駅員さんに尋ねました。
指定席に変更したいといったら京都まで満席とのこと。
びっくり!朝の指定席は一車両に乗客が一人か二人ぐらいだったのに!
諦めて自由席の列に並び、立つことを前提にモールトンの置き方を考えていたところ、
最後の最後で座席が確保できました。
当然モールトンは膝の前です。
ハンドルを下に縦向きで置き、脚で支えます。
2時間ほどで京都に到着です。
今回は走り足りない感が否めませんでしたが、
現地の雪の状況も分からなかったので、ゆっくりゆっくり走っていました。
特に濡れた路面の下りは慎重にして、
振り返ればサイクリングよりも輪行がメインの旅になってました。
いつもながら小さなハプニングはありましたが、それもまた印象に残りますし、
無理せずのんびりと過ごせて楽しかったです。
もっと久美浜にいたいなぁとも思いましたが、
それもゴールしてから感じたことなので結果オーライです。
20kmと短いサイクリングでしたが、それでもモールトンで走りたいと思います。
自転車を組み立てる手間や重量感を鑑みてもモールトンで走りたいですね。
いつもの通勤で使ってますがそれでもモールトンで走りたい。
せっかく訪れたんだからモールトンで気持ちよく走りたいっていうのが本音です。
輪行の旅は非日常感がしっかりと味わえるので
皆さんにもオススメしたいです。
自転車の組み立てや自転車のトラブルなど
不安であったり心配だったりするかもですが、
それを超えたときに感じる何かがあったりするので是非一度。