2012-11-16

Moulton deluxe サスペンション分解など。#3

前回の作業(#1#2)でリアサスペンション廻りが出来たので、今回はフロントフォーク廻りの作業をします。

このMoultonのヘッドベアリングは、過去に交換した形跡が見られないので約50年前の物だと思われますが、予想通り傷やガタが発生していました。このMoulton deluxeは日常の足として使われているので、今後もメンテナンスしやすく部品も入手しやすい現行タイプに交換します。しかし、50年前の純正ヘッドベアリングは寸法が特殊なので簡単に交換とはいきません。という事で現行で販売されているヘッドベアリングが付くように加工していきます。
下玉押しを取り外して、フォークコラムの外径を測ります。ここの外径は車体によって均一が取れていません。

左)50年前の純正ベアリング下玉押し、右)交換する現行の下玉押し。

手で持っている鉄の固まりから、スペーサーを削り出す為に旋盤に取り付けます。

左)寸法を車両に合わせて何度も確認しながら外径を削っていきます。
右)外径が削れたら、内径も車両に合わせて寸法を確認しながら削っていきます。

外径と内径が削れたら、スペーサーを削り落とします。作業自体は単純なんですが、このスペーサを取り付ける相手側(フォークコラム)の精度が悪いために、細かく寸法を確認しながらの作業になるので以外と時間が掛かってしまいます。

削り出したスペーサーをコラムに被せ、ロウ付けで固定します。

こんな感じで取付完了。

ロウ付けを行ったついでに、フォークコラム先端の方にベアリングのガタによって出来た少し深めの傷(左画像)があったので、ロウで埋めました(右画像)。
まだ続きますが今回はこの辺で…。