2012-03-16

Moulton APB-8 (Yellow) 全塗装とオーバーホール Part.1

埼玉県在住の顧客さんからMoulton APB-8のオーバーホールと全塗装依頼です。
塗装も剥がれて錆びが発生していたり、汚れの付着もそこそこ凄いことになってるので、また同じ色に再塗装されます。
ヘッドベアリング廻りもこんな感じです。

リアキャリアの塗装なども剥がれて錆びてしまってますね。

左)クランクセットを取ると、こびり付いた汚れがびっしり。
右)フロントサスペンションもご覧の通り。ステンレスのプレートが汚れで黒く覆われています。
左)リーディングリンク(フロントサスペンション)を分解すると、フォークエンドも錆びていたので樹脂製のフリクションプレートにもねっとりと錆が付着していました。
右)フォーク内のグリスの汚れも自動車のドライブシャフトの様にドロドロでした。なかなか凄い状況ですね。
取り外したパーツは、まとめて洗います。塗装が仕上がってからパーツを洗浄するよりも、取り外した直後に洗浄しておくのがベストなんですが、今回のような洗うのが大変な作業は正直なところ後回しにしたくなります。簡単で単純な作業ほど大変です。
塗装に出す前にフォークの錆もサンドブラストで取り除いておきます。

再塗装の場合はフレームの色も剥離するので、フレームも汚れたままで塗装に出せしてもいいのかもしれませんが、ドロドロに汚れたまま送ってこられても塗装する職人さんも良い気がしないだろうなと思うので出来る範囲で綺麗にしています。先方に伝わるか伝わらないかは置いといて、こういう事って大切なんじゃないかなと思っています。

パーツも洗浄できたら分かりやすいようにサスペンション廻りやベアリング廻りなどを区別してジップロックに入れておきます。全部ぐちゃぐちゃにまとめてしまうと、組み立てる時に毎回パーツを探さないといけなくなるので、いつもこの方法です。
自転車はそんなにパーツ点数が多くないですが、クルマの場合は膨大でエンジンなんかが絡むと後が大変です。些細なことですがこういった事も自動車のメカニック時代に自然に培った習慣です。見えている部分だけでなく管理の仕方で仕事の内容も変わってくると思っています。

最後に取り外したパーツ類を箱に入れて保管します。何でも整理・整頓と下準備が大切ですね。次回は塗装が上がってきてから、フレーム、パーツと組み付けていきますが今回はこの辺で