2022-08-28

Moulton AM-GT Mk1(willow green) キングピン修理&オーバーホール - part.2(フレームアライメント編)

AM-GT Mk1 キングピン修理とオーバーホールPart.1の続きです。
リアフォークに少しガタが出ていたので、
スピンドル交換と軸長をフレーム幅に合わせます。
リアフォークピボットを分解してみると、
やはり軸長の長いスピンドルが強引に入っていました。
ガタの原因ですね。

スピンドル軸長をフレーム幅に合わせて旋盤加工します。

フレーム幅に収まりました。

リアフォークの動きをガタ無く、スムーズにするためシム調整をします。

この辺りの年代は、引っ張り強度の硬いボルトが使われていますが、
ネジ山が先端部分のみになっているので、締め付けたつもりでもカッチリと締まっていない事があるので注意が必要です。

左)しっかり締めても、このように隙間が空いています。
右)ワッシャーを入れれば締まりますが、通常のワッシャーでは厚さが薄いので、
厚めのワッシャーが必要になります。

組み付け作業の基本的な作業として、
ボトムブラケットのフェースカット作業がありますが、
この車両はフェースカット処理がなされていませんでした。
まずはアライメント作業の準備としてボトムブラケットのフェースカットを行います。
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フレームアライメントの準備のため、ボトムブラケットのフェースカットをしますが、
この車両はフェースカットの処理がなされていませんでした。

アライメント定盤にセット。

リアエンド幅は、あまり誤差が無かったです。

リアの左右エンド位置に関しては、1mm弱ズレていたので削って修正します。

ヤスリで削って修正。

ヤスリで削った後は、削った跡が分かりにくいように段階的に研磨します。

研磨後。

次はフロントフォークのアライメント。
スタラップ(サブフォーク)を点検します。

リアエンドと同様にフロントも左右のエンド位置がズレていました。

リアエンドと同じく、フロントも削ります。

左右エンドの平行も点検します。
ズレが大きいとサスペンションの動きに影響してくるからです。

サスペンションの動きに影響がある箇所は徹底的に修正していきます。
左)ハイトアジャスターの先端を研磨。
右)サスペンションのピストン高を加工。
(Part.3/最終に続く)